国際交流とアウェイの経験

 Mothership projectでは国際交流プログラムを重視しています。

それはアウェイの経験が自分のアイデンティティーを考えるきっかけになるからです。

 

アウェイとは、

 

・自分がいる環境とは違う思考や行動様式が求められる環境

 

と私たちは考えています。

「一見、居心地が悪い場所」と言い換えることができるかもしれません。

 

スポーツ、ビジネス、アート、地域社会、色んなところにアウェイな環境はあります。お互いに関わる、関わらないは選択できる時もあればそうでない時もあり、目的や状況によると思います。

 

一方、アイデンティティーとは、

 

・自分の自分に対する認識の仕方

 

だと考えています。

自分自身をどのように認識し、どのように表現するのか。

私たちがお会いしてきたグローバルで活躍している人の共通点は、

「自分は何が強みで何に影響を与えることができるのか、反対に何が弱みなのか」を明確に言葉にできることでした。

 

 

これからは個人の時代であり、価値観で繋がる時代でもあります。

自分を知ることは他者を知ることでもあります。

その絶好の機会の一つが国際交流だと考えています。

「そんなことができるんだ」「そんな考えがあるんだ」と生まれ育ってきた環境の違いからくる考えや行動に驚くとともに、

自分自身の考えや行動を率直に表現する機会でもあります。

もちろんお互いの共通点を発見できる喜びもあります。

 

そして言葉です。

言葉は文化であり、国語力・リテラシーが一番大事です。

何をするにしても、どれだけ理解ができるかにかかってくるからです。

数学や物理の問題を解くことも、お客さんのお困りごとをヒアリングし解決することも、

ロジカルシンキングをすることも、ビジョンを掲げチームを率いることも、

全て国語力・リテラシーにかかっています。

理解ができるから共感が生まれます。

なかでも英語、中国語は必須です。

なぜなら国力は人口だからです。

通訳・翻訳サービスの進化は目覚ましいですが、それでも直接対話できることの価値は

衰えないと私たちは考えています。

 

このように自分の価値観やその表現方法、また自分が新たに獲得したいスキルを発見する機会として、私たちは国際交流プログラムを実施しています。

やはり子供たちの「やりたい!」という動機付けが最高の成長の種です。

 

宇宙飛行士、宇宙飛行士インストラクター、グローバル企業のリーダーやマネジャーに「これからの時代、子供たちにどんな教育が必要ですか?」と質問したら皆さん異口同音に”国際交流”とおっしゃいました。

 

社会状況を見ながら、これからも自分たちらしいプログラムを提供していきたい、そういう風に考えています。

 

文:冨田晋作